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残業を終えて、家にたどり着く頃にはもう日付が変わっていた。
もう少し早くあげられると思ってたのに、かなり手こずってしまった。
相手からの要望は、実際に走り出すとひどく無茶なものだらけで、何とかしようと修正を試みるものの、なかなか上手くいかなかった。
最終的には何とか折り合いをつけて、納得してもらえるものを提出できたけれど。
妙に疲れる仕事だった、というのが本音だ。
この業界ではよくあることで、慣れてきているのも事実。
深夜帰宅も難しい修正も、予想通りの展開だったし。
一応、明日は昼以降の出社で構わない、と言われている。
だからといって疲労感が軽減するわけじゃない。
「あー……疲れたなぁ……」
誰もいない部屋でぽつりと呟くと、体中から力が抜けていくような気がした。
ジャケットだけ脱いで、ぼふっとソファに身を預ける。
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