【第7話】近付く彼と、遠のくキミ

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  起き上がるのが億劫だったせいで、電話はすでに切れてしまっていた。 着信を確認すると、それは長瀬からのもので。 「……?」 怪訝に思いながらぼんやり画面を見つめていると、急にそれがまた振動を始めた。 取らない理由はなかったので、通話ボタンを押す。 「……もしもし?」 「一回で出ろよ、馬鹿」 「……」 いきなりの悪態に絶句した。 開口一番、馬鹿って。 頬を引きつらせながら、私は極めて抑えた声を発した。 .
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