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リビングの明かりを点けずに、アロマキャンドルに火をつけてあちらこちらに飾る。部屋中をオレンジの光が包んで幻想的。
「コーヒーいれましょうか」
「いや、ワインが良いな。2人でもう一度乾杯しよう」
「はい」
明日のために買っておいた赤ワインを一本取り出して、ワイングラスと共にソファーの前のローテーブルに置く。
何か摘めるものをとキッチンに戻り、数種類のチーズを用意した。
ソファーに腰を下ろすと、海翔さんが何やら小さな紙袋から四角い箱を取り出した。
「これ、梓さんからのお土産。ヨーロッパに行ってたんだって」
それはチョコレート。
「嬉しい」
海翔さんが包みを開けるのをワクワクしながら見つめる。
「本当にチョコレート好きだな」
クスリと笑われても好きなんだもん。
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