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1年後、まさか本当に夫婦になっているとは思わなかった。
もちろん、結婚するつもりではあったけど。
長いようで短い1年、スムーズにことが運んだわけでもないし、我ながらよく頑張ったと思う。
こうして夕食を作るありさの後ろ姿を眺めながら、のんびりしているなんて夢のようだ。
今夜は肉じゃがかな?
甘い香りがリビングに漂う。
料理は出来ないが、運ぶ手伝いくらいしようと立ち上がった。
「今夜のデザートは?」
後ろから抱き締めながら耳元で囁いてみる。
「甘いもの苦手でしょ」
手を止めて振り向いたありさに触れるだけのキス。
「ありさは特別……」
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