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車の時計はそろそろ終業時刻になろうとしている。
今日ぐらいは早く帰してやるか……。
これ以上無理させたら、間違いなく嫌われるだろうし。
「このまま送るから、たまには定時で帰りなさい」
心にもないセリフを呟けば、意外だったのか少し驚いた顔をして、こちらを振り返った。
「ありがとうございます。部長もお疲れのところわざわざ送っていただいて……」
「気にするな」
俺がわざとやってることに気づいていないのか?
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