勝負の時

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「もう帰るの?」 「うん、頭痛くなってきちゃった」 「もう少し待っててくれたら送るよ」 「ありがとう。でも大丈夫」 「何かあったら電話して」 「うん」 陸さんに心配をかけたくなくて、1人で店を出た。 早く駅に行かないと、終電を逃してしまう。 気持ちは急いでいるのに、体が思うように動かない。 酔っているからかな……。 案の定駅に着いても明かりが消えていて、終電が出たことを認識した。 仕方なくタクシーに乗ろうと、タクシー乗り場を見ても、終電を乗り損ねた人の列があるだけで、タクシーの姿がない。 .
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