1440人が本棚に入れています
本棚に追加
「駅」
『すぐ行くから待ってて』
「うん」
それだけの会話で電話は切れ、また静かな時間が訪れた。
たまにやって来るタクシーに、1人また1人と乗り込んでいく。
だけど私の順番が廻ってくるには、まだしばらく時間がかかりそうだった。
頭痛い……。
もうこのまま眠ってしまいたくなる。
「何やってんの」
不意に掛けられた言葉に顔をあげると、今日2度目の彼が立っていた。
「タクシー待ってる」
「雨に濡れながら?」
.
最初のコメントを投稿しよう!