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こんなことは初めてじゃないし、既に保存容器だって用意できている。
タッパーに詰めて冷凍庫を開ける。
前に入れたものが、やっぱりそのまま残されていて、日付順に並べる。
「はぁ……、私何やってるんだろ」
週に2・3回来て、料理や家事全般をする。
それは食生活の乱れていた佐伯さんが心配だったから私が勝手に始めたこと。
忙しい彼の手伝いがしたくて、彼も喜んでいたはずのことだった。
しかし、最近は食べた様子がない。
私以外に使った形跡のないキッチンに立ったまま、やっぱりため息しか出てこない。
綺麗にキッチンを片付け、赤いエプロンを外す。
時計は午後20時近い。
本当なら一緒に夕食をと思っていたから、私もまだ食事をしていないのに、なんだか食べる気分じゃなくて、廊下に戻って佐伯さんの書斎を目指す。
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