第3話

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目覚ましが鳴る。 瞼が重いが、無理にでも体を起こさねば二度寝の可能性がある。 1階に行き、まだ暗い部屋に電気とテレビを点ける。 冷蔵庫の中から1リットルの紙パックジュースをコップに注ぐ。 母親が適当に買ってくるもののため、毎日決まって何かを飲むということはない。 今日はリンゴジュース、全く俺の母親はローセンスだなと思いつつも、特に文句を言ったりはしないので俺が満足しているのだと思っているのだろう。 テレビを見ながら適当な惣菜パンを食べていると、母親が降りてくる。 俺の弁当と朝食を作るためだ。 弁当と言っても夕飯の残り物を詰め込むだけなので楽と言えば楽だろう。 俺はそれで充分だ。 たまに冷凍食品を入れてくるのだが、俺は冷凍食品が嫌いなので入れるなと言う。 それでもたまに入れてくるのは、何だかんだ言っても俺が完食するからだろう。
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