第1話

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ふと窓の外を見る。 いつの間に電車の速度が緩まっていて、目的の八華駅に着くではないか。 20分余りもどうでもいいことを考えていたのか。 おいおい、この20分を勉強に費やしてたら、きっともっと頭が良かったことだろう。 ぼけっと過ごした20分、何となく友達に朝の挨拶をした覚えはあるが。 朝の挨拶と言っても、「おはよう」とは言わない。 相手は言ってくるが、それに対して笑顔で手を縦に軽く振る。 それが俺の挨拶だ。
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