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けど違うことはただ1つ。
その携帯に出ようとする私と、その携帯の電源を切った彼――だった。
そんな彼の行動に驚いて目をパチパチする私へ、彼がゆっくりと手を差し出してきた。
「携帯貸してください。没収するんで、」
その言葉に、私は首を左右に振った。
だって、もしかしたら理紗と木綿先輩は一緒に居るかもしれない。
携帯に出なかったら、怪しまれるのは目に見えている。
そんなのダメよ……!
ダメに決まってるわ!!
そう思ってたのに。
「お姉さん、オレともっと一緒に居たいんでしょ?」
といつの間にか目の前にやって来ていた彼に、携帯を奪い取られた。
「っ!」
……ドクドクと鼓動が鳴り響く。
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