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駄目だ、わたし……
肝心な時に、やっぱり強く出れない。
「決ーまり！ この携帯は解散する時に返しますね？」
とクスクス笑う彼に流されて、私も笑みが零れる。
何だか、彼の口車に乗ったような気もするけど、もっと一緒に居たいと思ったのは確かだ。
ねぇ桐原君……
桐原君も、私ともっと一緒に居たかったんだって、そう思ってもいいのよね？
その気持ち、私だけじゃないって勝手に思うわよ？
そこには、“真実” だってあるんだってことに、勝手に喜ぶから……
だから、覚悟しておいて……
いつか私が、あなたの仮面を外してあげるわ――――
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