2人だけの時間…

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―――… 体育館から逃げるように飛び出して、会話のなくなった私達。 沈みかける太陽と、夜という時間を示すかのように現れ始める月の影。 ドクドクと波打つ鼓動に神経をとられながら、前を歩く彼の後ろ姿をぼんやり見つめていた。 “オレの手を取ります? それともこのまま帰ります?” ……そう聞かれて、迷うこともなく彼の手をとった。 私自身、彼ともっと一緒に居たいという感情と、後もう1つ。 彼女に会いたくないという感情に揺れ動いていた。 家に帰れば当然のように問いつめられるであろう今日の出来事。 ずっと考えてるのに、言い訳すら何も浮かばない……。 ――… 暫くして、彼がある場所で足を止めた。 明るいライトが建物全体を照らし出している。 ゲームセンターだ。 「時間、潰しましょうか?」
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