2人だけの時間…

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「分かりました。じゃあ出ましょうか?」 彼はそう言って、上ってきた階段をすぐに下り始める。 私って我儘なのかしら? こうなることが最初から分かっていれば、彼について来なかったのに! 彼の後を追いながら、何だか惨めになってしまう自分。 顔には出さないけど、呆れて怒ってしまってるかもしれない彼。 そんな彼にこれ以上、言葉を交わすことが出来ないでいた。 それから一階に着くと、彼はゆっくりと振り返った。 「ちょっとトイレに行ってくるんで。先に外で待っててください」 「ええ……」 彼はそのままトイレに向かっていった。 私は視界を出口の方に向けると、ため息を吐いて重い足を突き動かした。 そこである場所に目が止まる…… ……クレーンゲームだった。 大好きなリラッ○マの、ストラップ。 コリラッ○マまである。 限定品みたいで、緑色の洋服なんかを身に着けている。 可愛くてたまらない!
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