2人だけの時間…

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心臓がバクバク鳴っている。 まるで壊れてしまいそうだ。 彼は私から、全く視線を逸らすことはない。 後ろへ追い詰められた私は、遂に下がれなくなってしまった。 すぐに彼に腕を掴まれた。 グイッ! その瞬間、グッと唾を呑み込むと目頭に触れてきたそのキレイな指先……とても冷たかった。 「――何で、泣いてるんですか?」 「っ!」 そんなことを言われると、更に流れ落ちてくる涙……。 彼は眉を顰めて困ったような顔をした。 「お姉さん?」 「桐原君、この時間が永遠に続けばいいのに……そう思うことはイケナイことなのかしら?」
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