13'November

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――― 今日は、時間指定で荷物が届く事になっていた。 ユイは壁の時計に目をやる。ちょうど頃合いだった。 天気は快晴、すっかり大気も寒さを増した。窓から見える街路樹も、そろそろ衣替えを始めるだろう。 眠気の残る脳味噌に、コーヒーの目覚まし成分を注入したい。 そう思って、湯を沸かそうとキッチンに向かいかけた時。壁に埋め込まれたモニターから呼び出し音が響いた。 「はい。」 通話ボタンを押して答える。 (………………?) 返答がない。ちなみに、モニターに映るはずの訪問者の姿も見えない。
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