その頃の彼らは。

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『鬼神』の独り言──── ……ったく、あの野郎……せっかくライトさんが俺に作ってくれた弁当食いやがって……。 食いたいんだったら、俺から頼み込んでやるっての!! クソ馬鹿が。 しっかし、アイツ大丈夫か? 俺だけなら、何時もみたいに星になるだけで済むんだけどなぁ……ゲートとレイにまでやられちゃあ…………。 いや、ま。アイツが悪いんだろうな、アイツがな。 戻ってきた時に、酒でも奢ってやりゃあ機嫌も直んだろ。俺にとっての初めての……友達だからな。 ◇◇◇ 『英雄』と『召還王』の会話では──── ……レイ。 「死ぬ……死んじまう……何で、処女に閉じこめかけられるの? 『喜笑』じゃないんだから、俺……死んじまうよ? って、なんだよ」 金貸して。 「死ね」 分身でもいいから。 「帰る。オジョーチャンの面倒見なきゃいけねぇし」 頼むよぉぉぉおおお!! 「た、煙草くせぇ!! 消えろ、マジ!! おっさんが涙目で抱きついてきてもキメェォォォェェェェェェ……──」 ◇◇◇ 『魔神』と魔王のイチャラブは──── 「…………」 ロゼ、怒らないでくれ……新しいものなら、また、買いに行こう。 「……でも、アレは……初めて二人で買いに行った下着……」 …………ロゼ。 「ゲート……」 やっぱり、僕は君しかいらない。他には何もいらないよ。 「…………馬鹿」 ◇◇◇ 空気主人公と母親と二人の女の子の会話は── 「……何だか、背筋に寒気が」 「ぬ、それは一大事だぞ。邪魔者もいなくなった事だし、私と一緒に昼寝でも」 「な、クレア君!! それは一大事だよ、私がホットミルクを作るから。甘甘でいいよね?」 「……ミーナ。何故、おまえがここに」 「ロウナ? 私がここのメイドに弟子入りしたって言うのは何度目?」 「水の貴族が聞いて呆れるな」 「そう思うなら、変わってあげるわよ。平民は平民らしくしなさい」 「なんだと」 「なによ」 「……クレア、少しだけこの子達を借りますね」 「はい、母さん。しかし、何故か……別の意味で貞操が……ヘックチ、いや、ただの風邪か」
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