髭の恋人 Ⅰ

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「もう、バイト終わったでしょ」 一歩外に出ればプライベート、店長の助けはない。 スラッと背の高いスマートな体型に、甘いマスクだけどキリッとした目鼻立ちのイケメン。 でもいつもいろんな女性を連れてくる、女癖の悪いお客様。 それが雅樹さんに対する印象。 常連客なので世間話はするけど、プライベートに踏み込まれるとは考えもしなかった。 「遠慮させていただきます」 「じゃあお茶ならどう?」 「今コーヒー飲まれたんじゃないですか?」 怪しいものを見る目で雅樹さんを見ながら、駅に向かって歩き始めた。 「駅前にできた何て言ったっけ、ケーキの美味いところ」 .
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