彼らだって恋をする

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「まぁ、そう言うなよ。片岡くんの見る目は認めてるし、うちの可愛い妹に惚れるくらいだからな。しかもどれだけ本気かもいやと言うほど知ってる」 あれ、応援してくれてる? 奥さんまで俺達のテーブルについて、って今日は何も食べさせてもらえないのか? もしや、話が終わるまで見てるつもり? 保護者同伴で告白なんてカッコ悪いことこの上ない。 「お待たせ、さぁどうぞ」 さぁどうぞとか言われてるし、これは腹をくくるしかないのかも。 「酒井さん、こんなムードも何もなくて悪いんだけど、俺と付き合ってくれない?」 「ムードがないってどういうことだよ。うちはデートとかで使われるようないい感じの店だぞ! 片岡くんだってそう言ってたじゃないか」 店のせいじゃなくて、ムードぶち壊してるのはあなたですから……。 「お兄ちゃん、うるさい」 「ごめん」 .
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