彼らだって恋をする

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返す言葉がなくて黙って拗ねていると、見事にいい音を響かせてでこぴんされた。 「いって~!」 おでこを押さえてうずくまると、遠藤が腹を抱えて笑っている。 遠藤ってこんなことする奴だったっけ? 「なんかやっと日本に帰ってきた気がする。向こうじゃこういうこと出来なかったし……」 「だからってでこぴんはないだろ!」 絶対おでこの真ん中赤くなってるはず。 ヒリヒリしてるから間違いない。 久しぶりの再会なのにとんだ挨拶だ。 「遠藤さん、下にお客様が見えてますよ」 内線を取った須藤さんが、じゃれている俺達を冷ややかに見つめながら教えてくれた。 .
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