彼らだって恋をする

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「裕子にメールしておかないとな」 携帯をポケットから取り出し、緩む頬を引き締めながらメールを送信した。 暫くするとポケットの中で携帯が震えた。 開いてみるとやっぱり裕子から。 『お友達に紹介してもらえるなんて、恥ずかしいけど嬉しい。6時に上がるから、いつもの所で待ってるね』 OKの返事にやっぱり頬が緩む。 少し離れた所で須藤さんが憐れむような目で見ている。 俺の顔ヤバかった? 浮かれている場合じゃないな、1人だけ残業とかカッコ悪いし、早く終わらせるために気持ちを引き締めた。 そういう須藤さんも、藤堂専務が帰ってきてから特に機嫌が良いというか、顔緩みっぱなし。 恋する乙女だもんな。 .
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