彼らだって恋をする

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マリアも、俺があまりにも専務から遠ざけようとするから、恋人同士なのかと思ったと衝撃の告白までされてしまった。 「あなたのれんあいにくちだしするつもりはないからしんぱいしないで」 「違うから……。俺は至ってノーマル、期待に沿えなくて悪いけど違うから……」 焦ってしどろもどろになりながら反論していたら、藤堂専務に呼び出された時並みに変な汗をかいた。 寛大なお国柄というか、何というか完全に誤解されていて、でもそんなの日本に帰ればマリアにも会わないからどうってことないのに、なぜだかこの時誤解を解かずにはいられなかった。 「信じられないなら付き合ってみる? そうしたら俺がノーマルだってわかると思うけど……」 何言ってんの? 俺……。 これじゃあ口説いてるみたいじゃないか。 後悔したところで口から出てしまった言葉は取り返せなくて、訴訟王国アメリカで上陸当日にセクハラで訴えられるんじゃないかと、内心かなり動揺した。 「いいわよ」 「は?」 .
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