一番熱い夏

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「うん、でも今年は会社の屋上で花火を見るみたいだし……」 今日総務からメールが来ていたことを思い出す。 会社の屋上を開放して、即席ビアガーデンにRegaloのケータリング。 社長の雅樹さんも永遠さんも来るのに、私達だけ行かないわけには行かないはず。 ちょっと2人で花火見物なんて想像したけど、それは無理そうだ。 「そんなの放っておけばいいじゃない。せっかくの夜なんだから、2人でマッタリしなさいよ」 「そうしたいけど、どうだろう? 出来るかな?」 「誰がマッタリ?」 突然聞こえた声に驚いて振り返ると、リビングの入口に佐伯さんが立っていた。 「お帰りなさい」 「あ、お邪魔してます」 慌てて立ち上がって挨拶をすると、佐伯さんはやさしく微笑んでくれた。 .
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