1463人が本棚に入れています
本棚に追加
「いらっしゃい」
駆け寄った幸恵は、さっきまでとは違って嬉しそうに頬を緩めている。
「ただいま」
佐伯さんは私の存在なんてお構いなしに、幸恵を抱き寄せてキスを落とす。
「ちょっと何するのよ」
「ただいまのキス」
いつもしているだろって当たり前のように言っているけど、他人が目の前にいるってことはどうでもいいらしい。
ちょっと海翔さんと同じ匂いがする。
恥ずかしいとか多分ないはず。
幸恵は物凄く恥ずかしかったようで、ゆでだこみたいに赤くなっている。
いつもの自分を見ているようでおかしい。
「ごちそうさまです」
.
最初のコメントを投稿しよう!