一番熱い夏

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「いらっしゃい」 駆け寄った幸恵は、さっきまでとは違って嬉しそうに頬を緩めている。 「ただいま」 佐伯さんは私の存在なんてお構いなしに、幸恵を抱き寄せてキスを落とす。 「ちょっと何するのよ」 「ただいまのキス」 いつもしているだろって当たり前のように言っているけど、他人が目の前にいるってことはどうでもいいらしい。 ちょっと海翔さんと同じ匂いがする。 恥ずかしいとか多分ないはず。 幸恵は物凄く恥ずかしかったようで、ゆでだこみたいに赤くなっている。 いつもの自分を見ているようでおかしい。 「ごちそうさまです」 .
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