一番熱い夏

9/38
前へ
/38ページ
次へ
「わざわざ迎えに来てくれてありがとう」 「私が運転したかっただけなんだけどね」 そうでしょうとも、かなり楽しそうに運転してるもの。 「佐伯さんは反対しなかったの?」 「内緒で取ったから……、ただ軽自動車買うって言ったら次の日これがあったの」 やっぱり佐伯さんも心配なんだ。 反対しても聞かないから、少しでも安全な車を用意したのだろう。 たった5分ほどの距離だから、あっという間に到着し、ちょっと詰まらなさそうな幸恵は置いておいてマンションに入っていった。 海翔さんのマンションもそうだけど、さすが院長の息子なだけあって立派なマンションに住んでいる。 元は親の持ち物だったけど、結婚を期にプレゼントされたとか。 どれだけお金もちなんだよって感じ。 私も幸恵も一般的な家庭で育ったから、そういう感覚には未だに慣れない。 .
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1463人が本棚に入れています
本棚に追加