SM嬢 其の弐

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顔の好みは千差万別と云うが、前述した凜は万人受けするだろう。 エキゾチックな目が、ややロンドン⇔パリで、口の大きな桜(勿論仮名)は、好みが別れる嬢だ。 スタイルは、勿論文句無しだ。 世の中、何かと文句や『いや』や『逆の場合』など、否定的意見を述べる奴が多いが、桜のスタイルについては否の打ちようがないだろう。 桜は、凜と同級生だが、歳は一つ上だ。 珍しい浪人組だ。 国立の女子大では、浪人して入学した子がいると聞くが、私立では珍しいのではなかろうか。 現に、桜の学年では、桜の知る限り、他に浪人組はいなかったと云う。 四国の某国立大を合格していたにもかかわらず、どうしても、この女子大に来たかったと言うのだ。 四国の『前は海、後ろは山』で高校生まで育った桜にしてみたら、地元の国立大で18歳~22歳を過ごし、地元の企業に就職するする事より、女として一番綺麗で輝いている期間を京都で過ごしたかったのだと云う。 国立大を蹴り浪人をし、女子大に来たと言うと、ほとんどの人間が『なんでなん!?』や『もったいない。』と口走るらしい。 価値観は人によって全く異する物なので、とやかく言う事は辞めておいた。 寧ろ、『なるほど。』と頷き、その選択に賛辞を贈った。 勿論、仲良くなれた。 女性とは元来、依存体質の強い生き物である。 女性の話には、耳を傾け、同調、肯定する物だ。 自分の存在感を植え付ける為の、反論、逆説はタブーだ。 以上が、『モテる男性の一因』と心理学1と2のどちらかで教わった。 こんなとこで役に立った。
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