2279人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
何度も触れるだけの口づけを落として、ゆっくり深いものへと変えていく。
俺に捕まる手に力がこもってくるから、そっと抱き上げてリビングの明かりを消し、そのまま寝室へ誘う。
「海翔さん、夕飯は?」
「ありさが先」
あれだけしっかり風呂で温めたから、子供たちはもう眠っているだろうし、何よりこんなに可愛いありさを後回しになんて出来ない。
「もぅ……」
恥ずかしそうに首に腕を回すありさは、それだけで気持ちを煽るということに気付いていない。
本当にあの時、ありさが振られた日、その場に遭遇したことに心から感謝したい。
やっとの思いで手に入れた、この愛しい女性を一生大切にしようと思う。
「ありさ、愛してるよ」
「ふふっ、私も愛してます」
.
最初のコメントを投稿しよう!