最終章

15/15
2279人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
何度も触れるだけの口づけを落として、ゆっくり深いものへと変えていく。 俺に捕まる手に力がこもってくるから、そっと抱き上げてリビングの明かりを消し、そのまま寝室へ誘う。 「海翔さん、夕飯は?」 「ありさが先」 あれだけしっかり風呂で温めたから、子供たちはもう眠っているだろうし、何よりこんなに可愛いありさを後回しになんて出来ない。 「もぅ……」 恥ずかしそうに首に腕を回すありさは、それだけで気持ちを煽るということに気付いていない。 本当にあの時、ありさが振られた日、その場に遭遇したことに心から感謝したい。 やっとの思いで手に入れた、この愛しい女性を一生大切にしようと思う。 「ありさ、愛してるよ」 「ふふっ、私も愛してます」 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!