第9章 再びの決戦

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「何かあったら、匠の言うこと、ちゃんと守ってね」 「ママ?」 「瑠生と美衣がどんな人生を歩もうと、私はあなたの味方よ。瑠生。幸せになってね」 瑠生は、昔から勘のいい子だ。何か感じて私の顔をマジマジと見つめている。 「あたしも、ダディとママ、大好きだよ」 瑠生はそう言ってサックスを置いて、私に抱きついてきた。私は、この大切な瑠生と美衣を、どうしても守りたいと思った。私がアメリカに来た理由が、スティーブと出逢って、家族を持つことだったなら、私はその未来を守りたい。 あの頃は、守りたいものなんてなかった。 今では、家族と、匠のことも守らなきゃいけない。 そのためなら、自分の身なんて、どうなっても構わない。
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