128人が本棚に入れています
本棚に追加
運命の朝。
私とスティーブは、瑠生と美衣をダグラスの家に預けに行った。ダグラスは全てを知っていると思うのに何も言わない。
「親父。母さん。2人のこと、頼むよ。親不孝で、ゴメン」
スティーブが短くそう言うと、私は涙が溢れた。ダグラスとスティーブの母親、ジョアンは涙ぐみながらスティーブを抱きしめた。
「スティーブ…!お前を息子に持って、誇りだよ」
ジョアンがそう言うと、スティーブも肩を震わせて男泣きになった。ダグラスは私に歩み寄ると、優しく肩を掴んで、
「鈴音。お前がスティーブのそばにいてくれて、良かった。ありがとう」
と言うと、私は泣きながらダグラスを抱きしめた。
「ありがとうございます。後は、子供達に未来を委ねます」
最初のコメントを投稿しよう!