第10章 未来へ

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警察側は、スティーブと私におとなしく隠れているよう指示を出していた。でも、隠れることできっと誰かが犠牲になる。それならいっそ、堂々としていよう。 私とスティーブと匠は、前に瑠生が拉致されていた建物に向かった。カルテロをおびき出すために、スティーブがそのビルに飛び込んで、カルテロ一味を1人ずつ撃ち倒していく。 カルテロがここにいるだろう、という警察委員会からの唯一の情報だ。でも、そんな情報が当てになるとは思えない。 前に瑠生を救出した時、瑠生は二階の真ん中の部屋に閉じ込められていたという。三階の端の部屋には、パソコンだった。 でも、今は何があるんだろう。 バラバラに行動することを避けて、私達は二階にやってきた。匠とスティーブは銃を持っているけど、私は持たずにやってきた。でも、やっぱり必要だと思う。そう思って、撃たれて倒れている男の銃を拾って、私は銃を左側の肩の前で組んだまま、辺りを見渡した。
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