第10章 未来へ

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銃を構えながら、ゆっくりと足音を忍ばせて進み、声がする真ん中の部屋のドアノブに手をかけた。女の子の鳴き声が、まだ聞こえる。音を立てないようにドアノブを回すと、カチッという音がして、ドアが微かに開いた。私はゆっくりとドアを開けていくと、部屋の端で手足を縛られた女の子が、うつぶせに倒れて泣いていた。美衣と背格好が似てる。でも、少し、違う。騙された…! 「どうしたの?大丈夫?」 私は女の子に駆け寄り、膝をついて女の子の手首のロープを解いた。女の子は泣きながら私を見上げると、その女の子は片目をえぐられていた。 「キャッ!」 思わず声を上げると、その女の子はまた声を上げて泣いた。 「痛いよぉ!痛い…痛い…!」 まだ7歳くらいの女の子に、なんてことを…!
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