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すると、スティーブの後ろから匠がやって来て、その手に握っているナイフでスティーブの首を締める男の喉元を素早く切り裂くと、悲鳴をあげることなく、その男は息絶えてうつ伏せに倒れた。
「匠!!」
私は思わず涙ぐみながら叫ぶと、スティーブの横にいた鉄パイプを握る男が匠に向かって鉄パイプを振り上げると、匠は長い足を男の顎に蹴り上げて、男は鉄パイプを落として気を失ってしまった。
スティーブは、頭から血を流し咳き込んでいたけれど、
「サンキュー、タク。助かった」
と言って匠を見ると、カルテロは匠を真顔で見つめた。
「お前は何者だ?若いな。駆け出しの刑事か?」
カルテロが尋ねると、匠は血まみれのナイフを放り投げて、懐から銃を取り出して、カルテロに狙いをさだめた。
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