第10章 未来へ

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親父の部屋に倒れている男たちは、ドニに連絡してすぐに引き取りに来てもらった。 そうして、俺が運転席に、鈴音が助手席、後部座席には匠が乗り、俺たちは車を走らせていた。 奴らはヘリコプターまで使って俺たちを追ってくる。街のあちこちに狙撃手がひそんでいて、細道や脇道に逸れるたび、狙撃され、フロントガラスはヒビ割れる。賑やかなニューヨーク市内を走り回って、市民に迷惑をかけられない。 そこに、鈴音の携帯電話が鳴った。 鈴音は右手の激痛を押さえながら、なんとか携帯電話に出ると、スピーカーにして、三人で耳を澄ませた。 「さぁ、鈴音。決着をつけよう!逃げかくれせず、正々堂々と決着をつけようじゃないか!そのままマンハッタンを突き進んで来い。その先のニューヨーク湾の埠頭でお前たちを待つ!」
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