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そこで匠を降ろして、俺と鈴音はニューヨーク湾へと車を勢いよく走らせた。
途中で検問やら、工事現場やら行く手を塞ぐものも全部ぶち破り、とりあえずリバティーを目指していた。
すると、気付くと真横に同じ速度で車が走っていて、車の窓がゆっくりと開くと、銃口がこちらに向いていて、俺と鈴音はその車に乗っている人物を見た。
カルテロか!!
それなら、ここで逃したりしない…!
俺が銃を懐から引き抜くと、
「あなたは運転してて!」
と言って鈴音が銃を奪い、骨折しているにも関わらず、その車に向かって発砲した。が、同時に向こうも発砲してきた。
銃弾が目の前に飛び交い、俺はハッと息を飲んだ。
銃弾は、助手席で銃を構えていた鈴音の胸に命中し、ドアに背中をドンッとぶつかるようにして、痛そうに顔を歪めた。
「鈴音!!!」
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