重い瞼を開けてみよう。

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   身体に纏わりつく倦怠感をどうにも振り切れなくて、俺はまた保健室で寝転がっていた。  さっき、さすがに担任が心配して覗きに来たけど、寝たふりを決め込んでいたら、無理に起こされることはなかった。  再来年受験だから、今から根を詰めてるのではないか……なんて見当違いではあったけど、心配してくれているのは間違いない。  まあ、そんなふうに話を持っていったのは額田先生なんだけど。よくもまあそれだけ嘘を……と思うくらい、額田先生は次から次へとそれらしいことを担任に報告していた。  俺はここへ進路の資料を持ち込んだことはないし、相談なんてもちろんしたことない。  額田先生はその相談内容をびっくりする程担任には伝えなかったんだけど(というか、相談なんてしてないから額田先生が知るわけがない)、それでも話が上手に転がっていってしまった。  判ってもいないくせに何だか理解したふうな担任は、早々に保健室から出て行ってくれたけど、あれは後日俺が呼び出されるパターンだと気付いて憂鬱になってしまった。 「……今日は、行かないのか?」 .
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