綺麗ごとでないこと。

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚  放課後、自転車置き場で風を避けながら西川さんを待っていた。  教室で長倉さん達との話が盛り上がっていたようだから、そうしたんだけど。ここで待ってるね、なんて約束をしたわけじゃない。  果たして彼女がちゃんと俺の居場所を探し当てられるのかどうか。まあ、もう寄る場所がないからできる遊びみたいなものだ。  自転車置き場の屋根から覗く、灰色がかった青空を見上げる。  空の高いところに、竹ぼうきで砂を引きずったあとのような雲が、ものすごい速さで流れていくのが見えた。  ああいう雲って、次の日の天気が崩れるんだっけ。科学の教科書にそんなことが書いてあったような気がする。  雨の日くらいは電車かな、なんて考えながら時間を持て余し、携帯を開いた。その瞬間、ふっとあることを思い出して、そのままアドレス帳を開く。  確かめるのはもちろん、“流華さん”。  開いた途端、急に懐かしい感覚にとらわれて、思わず溜め息を漏らした。  ありがちだけど、流華さんのアドレスと番号は指定着信にしていた。  そして、着信の時には彼女から貰った写メが表示されるようにもしていた。 .
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