深く落ちる響き

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  「部屋割り、どうするの?」 「ん? ああ、そうだな……。陽香、坂田さんとは面識あるんだよな?」 「え?」 「じゃあ、ほぼ決まりだよね」  坂田さんは、収の手から隣り合わせの部屋のリモコンが入ったカゴをひょい、と取り上げた。そして、1年生の集団に押し付けるようにひとつ渡す。 「君達、そっちで。俺達、こっち」  坂田さんは、あたしと収のいるあたりで区切った。  ちいちゃんとその相方らしい女の子は、もちろんこっち。斉木さんは何故か、1年生の集団の方に立っていた。 「ええー、坂田。お前とここで生き別れるのかよ」  大げさに泣きそうな顔をしながら、斉木さんはいやいやをするようにかぶりを振った。 「お前と俺最年長なんだから、下級生の保護者役。まあ、お前は役に立たないだろうけど」  坂田さん、さっき斉木さんのことを元気付けてやろうと思ってる、って言ってなかったっけ。  これが坂田さんなりの気遣いってやつなんだろうか。 .
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