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坂田さんは、先生達にひどく叱られたようだった。
教室や職員室では色々まずかったのか、ここに呼び出された、と坂田さんは笑っている。
しばらく生徒会室でくつろいでいると、ここに坂田さんがいることをあらかじめ知っていたように、斉木さんが顔を覗かせた。
生徒会室にいるみんなに会釈をしながら入ってきて、斉木さんは坂田さんの隣に腰を下ろす。
「坂田、打ち上げはやっぱり夜に改めてやることになったよ。私服に着替えて出た方がいいだろう、って」
「そっか。場所聞いてきたの」
「うん、任せとけ」
たぶん、クラスで卒業記念に騒ごう、という話だろう。
あたしには直接関係ないから……と黙っていると、坂田さんと斉木さんの話を聞いて、収がぱっと顔を上げる。
「じゃあ、坂田さん達、午後の予定はないんですか?」
何やら書類をまとめながら、上機嫌で収が坂田さんの方を向く。手元の紙コップのお茶をすすりながら、坂田さんは頷いた。
「今日は何も予定入れてないんだよ。来週からバイト始めるから、今週はもうダラダラしよう、って決めてて」
「そうですか。俺らもこれから昼メシ済んだらカラオケ行くんですよ。卒業式の打ち上げで。坂田さんも来ませんか?」
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