拒否をしないこと。

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   しょんぼりする織部さんを見下ろしながら、クッと小さく笑った。  こんなにあからさまに懐いてくるのも、珍しい。 「変わるときはまた教えるから。きみが出入りできそうなところなら、こうして来ればいいよ」 「出入りできそうなところ?」 「高校生でも出入りできるところ、ってこと」 「出入りできないバイトとか、したいんですか?」  危ない想像をしたのか、織部さんは眉根を寄せる。一体何考えたんだ。 「そうじゃなくて、飲み屋とかだったら入れないじゃない。それに、仮定の話だから」 「あ、そっか……」 「何想像したの、やらしい」  普通にそう言って笑ってやると、織部さんの動きが止まる。  振り返ると、彼女は口をぱくぱくさせていた。まさか。 「……本当にやらしいこと考えたの?」 「やっ、そうじゃなくて……」  大学生の男のバイトでやらしいこと、って何かあっただろうか。  例えば水商売は別にやらしくないし、風俗系とかはあまり学生は採らないはずだけど……と余計なことが頭を巡る。 .
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