拒否をしないこと。

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「どうしてここでバイトを?」  俺が棚にDVDを戻す動作に合わせてついてきながら、織部さんは首を傾げる。  ここで働くということを彼女に教えたのは、俺だ。  あの日、保健室で俺が爆笑してしまったのをきっかけに、俺達の間に漂う空気がずいぶん和やかになった。  男のきょうだいがいる割に、男との会話に慣れていなさすぎな織部さんが可愛らしくて、つい笑ってしまったんだけど。  男との会話、なんだからきょうだいの有無は関係ないだろうか。  年齢が離れすぎているせいもあるんだろう。異性の生々しさというのをあまり知らない子なんだということが、俺の中ではっきりした。  彼女をこのまま放っておけば、最初に感じたおせっかいな心配はきっと的中してしまうだろう。  だったらつかず離れずで、異性とのやりとりを慣らしてやろう、と思った。  俺にしては、珍しいくらいのおせっかい。  最優先にして気遣わなければならない相手なんて今はいないし、長倉さんが付きまとってくることももうないだろうし。  大学生活が始まったらどう転がるかは判らないけど、俺のことだから女っ気のない生活が惰性で続くだけなんだろうな、と思った。 .
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