繰り返すように輪る。

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  「俺と付き合う、ってその口で言ったでしょう。だったら、こうして抱きつくくらいで恥ずかしがってちゃ駄目だよ、ってこと」 「わ、わざわざ言わなくても……!」  俺と密着しているだけで恥ずかしくていたたまれないのであろう彼女は、もごもごと後ろで何か言っている。 「その、反応」 「え?」 「反応がいいから、つい色々言いたくなるし、したくなるんだよ」 「い、色々って何ですか?」  だいたい何のことか察しはついているだろうに、とぼけているのか天然なのか。  あるいは、その中間なんだろうか。恥ずかしくて頭が回らない感じ。  そういう羞恥心の中に、どんな彼女が潜んでいるのだろうか……なんて、少し下衆な思考の自分が顔を覗かせる。  こういうのはわりと普通のことかな、なんて今までは思っていたんだけど、織部さんを対象にすると、どうにも悪いことを考えてしまっているような気になる。  ……年下の女の子は初めてだからかな、と思ってから、自分が今まで年上の女の人としか付き合ったことがないことに今更ながら気付いた。  判りきったことなのに、変な感じだ。 .
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