僕はそれを愚かだと笑えない。

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「……だからさ、どんな写真だったの? それ、黙ってられたら、俺はもう帰るしかなくなるんだけど」  陽香や佐久間の家の近くの駅。俺にとっても馴染みのその駅に、深夜まで営業しているカフェがある。  今まで入ったことはなかったけど、今日のことは誰にも知られたくないと言う佐久間。  動揺が尾を引いている佐久間をそのまま帰すのも忍びなくて、そこに寄った。  最初、佐久間はただ“もう一度付き合ってくれないと写真を学校中にバラまく”と言われて脅されている──としか話さなかった。  携帯の写メだから、その気になれば流出はあっという間。  それくらいの想像力はあるけど、佐久間がそこまで怯える理由が判らなかった。 「……つ、付き合ってた間に撮ったものです」 「だから、どういう状況の?」  正直なところ。女と撮った写真で、他人に見られたら困るもの。  その時点で、おおよその予想はついていた。  けど、佐久間が俺に助けを求めたがっているのなら、自分の口で言った方がいいに決まってる。  何にでもリスクはついて回るものだ。  佐久間はぎゅっと口唇を噛みしめると、そのまま眼鏡を外し紙おしぼりを目頭に当てる。 .
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