僕はそれを愚かだと笑えない。

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  「……遊び、っていうか、興味本位で……あの、調子に乗って……その子と、やってるところを……」  はあ……と全身で溜め息をついた。佐久間は赤い目をしてかぶりを振る。 「お、俺の携帯のは消したんですよ、別れるときに“ああ、ヤバイことしてたな”って気が付いて……」 「……当たり前だろ。どうして彼女の方のも消してもらわなかったの」 「消してもらいました! 別れ話したときに、画像ライブラリ見せてもらって……けど……」  その後は、ごにょごにょと声が小さくなってしまった。  いつもは抜かりのない生徒会長も、所詮は詰めの甘いただのガキだったか。 「……バックアップ取られてたのか。馬鹿だな」 「まさか、SDカードに移してたなんて思わなくて……」  俺の手の中には、佐久間の壊れた携帯があった。  本体こそ駄目になってしまっているけど、佐久間のこの携帯の中に収められているSDカードには、その彼女から送られてきたメールがそのまま入ってる、とのことらしい。  別に抜き出して見る気はないけど、本体ごと捨てようとした佐久間を止めて、俺が一時的に預かっている状態だ。 .
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