僕はそれを愚かだと笑えない。

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   確かめる方法は、青少年として健全なものとは言えないかも知れないけど。  ……でも、やっぱり俺は写真を撮りたいなんて思わないけどな。  自分の目と頭にしっかり焼き付けて、ひとりになったときじっくり思い出してみる──なんていう密やかな遊びは、楽しいと思うけど。  この場にふさわしくない思考に委ねてしまったことを一瞬恥じながら、アイスティーに視線を落とす。 「……まあ、彼女には何とかごまかして……その女ときっちり話し合った方がいいんじゃないの。そんな写真が出たら、受験も駄目になるかも知れないし」  受験という言葉に反応してか、佐久間の顔からまた血の気が引いた。  佐久間はすっかり空になっているコーヒーカップにまた口をつけて、恥ずかしそうにソーサーに戻す。 「でも、ちいちゃんに嘘をつくなんて……」 「嫌だな。嘘をつけ、なんて言ってないよ」 「え、でもごまかして、って」 「わざわざ泣かせる必要はないだろ? 本当のことは言わなくていいって、そういう意味だよ。だからって、わざわざ事実を捏造する必要はない。言ってないことがある……程度のことは、世間にはいくらでもゴロゴロしてるものだし」 .
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