突然の訪問者

11/22
前へ
/39ページ
次へ
そう言ってやろうかと思ったら、またも俺の後ろから声がした。 「あ!お姉ちゃん!」 …お姉ちゃん? 「え!?…なみ!?何でここにいるの!?」 すると、なるが俺の隣までやって来る。 「急に来てごめん。でも、私、行くとこなくて…」 「何それ!?…お家で何かあった?」 俺は二人のやり取りを見ていた。 お姉ちゃんってことは、なるの妹ってことか? 俺はふぅっと一息ついて、二人に声をかけた。 「中に入って話ししたらどうだ?」 なるが俺を見て頷いた。 「そうですよね。なみ、とりあえず中に入って」 「うん…」 妹が返事すると、顔を上げてなるを見たかと思ったら、続けて俺を見た。 「あの、…もしかして二人のその格好、…お取りこみ中でした?」 …そう思われても仕方ない。 「いや、安心しろ。抱いた後だ」 「ちょっ、ちょっと悠哉!何真面目に答えてるんですか!?」 なるが顔を真っ赤にさせた。 …ついでだ。言ってやるか。 「なる、おまえの格好が悪い。もっと服を着てこい。まさか、いつもそうやって過ごしてるんじゃないだろうな?」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1055人が本棚に入れています
本棚に追加