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「ち、違います!声がするから何事かと思って…、とりあえず着てきただけで」
「俺の前でだけなら大歓迎だが、もう少し気を付けろ」
俺がそこまで言ってやると、なるはムスッとした顔をした。
「それなら悠哉だってそうですよ。ちゃんとボタン閉めてから出てください!」
すると、一生懸命俺のワイシャツのボタンを閉めはじめる。
…ああ、ボタンを閉めてもらうのも悪くないな。
そう思いながら、手を動かすなるをクスクス笑いながら見つめていた。
「ちょっと!私の前でラブラブしないで!今一番そういうの見たくないんだけど」
妹のほうを見ると、かなりご立腹な様子だった。
「ちょっとなみ!いきなり来ておいてそんなこと言わないでよ」
「っていうか、この人お姉ちゃんの彼氏なの?」
ズバズバ話す妹を見て思った。
…顔は似てるが、性格は真逆だな。姉が妹に押されてる。
そんな2人を見て笑ってしまった。
「悠哉~、何笑ってるんですか?もう、はやく中に入りましょう」
「ああ、そうしよう」
「ほら、なみもはやく!」
俺たちは部屋の中へ入っていった。
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