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私を抱っこして入ってきた部屋は寝室。
ベッドへおろすと、悠哉は枕元のライトを着けた。
「ソファーなんかで寝たら風邪引くだろ?さきに休んでればよかったのに」
「あ、私寝ちゃうつもりはなかったんですけど。…いつの間にか意識がなかったです」
ボーッとしながら話すと悠哉がクスクス笑った。
「俺は今から風呂入ってくる。なるはもう休め」
「…あれ?今何時になるんですか?」
「もうすぐ11時だ」
私より悠哉のほうが疲れてるのに…。寝てしまったのは痛い。
悠哉は立ち上がり、ベッドに座ってる私の頭を撫でた。
「おとなしく寝るんだぞ」
そう言って部屋の入り口へ向かって歩き出す。
「あ、悠哉」
私の声に振り返った。
…、呼び止めたはいいものの、何も言うこと考えてなかった。
1人しどろもどろしていると、悠哉がクスッと笑った。
「いいから休め。…夜中、俺に襲われないように気をつけろよ」
そう言って部屋から出ていった。
あはは…冗談だよね?うん、今のはきっと冗談。
私はベッドへ潜り込んだ。
すると、またすぐに意識は遠のいていった。
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