全てがマイナスに働く-1

7/17
前へ
/39ページ
次へ
ピピピピピ、ピピピピピ…。 目覚まし音で目が覚めた。 音を止めた後上半身を起こし、隣を見ると、まだ眠っている悠哉がいる。 …朝食できるまで、眠らせてあげたほうがいいかな? 私は、そっとベッドから出て部屋を後にした。 身支度を整え、時間を気にしながら朝食を用意した。 出来上がったのを機に起こしに行こうと思ったら、悠哉がやってきた。 「あ、おはようございます」 「おはよう」 「今ちょうど起こしに行こうと思ってたんです」 「なんだ…失敗したな。もう少し待っておくべきだったか」 そう言いながら私の元へやってきて、腰に手を回した。 「朝食できてますよ」 聞いてるのか聞いていないのか、私の頬にキスしてくる。 …ああ、朝は忙しいのに、時間なくなっちゃうってば! 「悠哉?聞いてますかぁ?」 「んん」 そう返事してはくれるものの、一向に私から離れる気配がない。 悠哉の唇が、私の首元まで入り込んでくる始末。 「ダメダメ!朝は時間ないんです!」 すると、悠哉は物足りなそうな顔をしていた。 「やっぱり夜中襲っておくべきだったな」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1054人が本棚に入れています
本棚に追加