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悠哉が私の前で立ち止まり、ニコッと笑って頭をポンポンした。
それを機に、私は悠哉の胸の中へ入り込み、くっついてみた。
すると、悠哉の手が私を優しく包む。
ああ、あったかい。
やっぱり、好きな人に触れるってしあわせ。
胸の中で、私はホワ~っとしていた。
悠哉が口を開く。
「夕食よりもさきに、なるを頂こうか?」
それを聞いた瞬間、ドキッとして悠哉の腕をほどいた。
「ま、まだダメです!あの、今日は煮込みハンバーグで、さっき出来上がったから、出来立てを…」
「まだダメ?……そうか。じゃあ、あとでゆっくり頂く」
クスクス笑いながらまた私の頭をポンポンすると、部屋の中へ歩いて行った。
ヤバい、すでに私の顔が熱い。
なんだか、いっつも悠哉のペースになっちゃうなぁ。
そう思いながらも、久しぶりに2人でゆっくりすごせる喜びを、私は隠すことなく悠哉の後へ続いた。
テーブルの上に料理を並べ、出来立てをさっそく2人で食べ始めた。
「今日はお昼取らなかったから、かなり腹がへってる」
「え!?忙しかったんですか?」
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