全てがマイナスに働く-1

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俺が部屋で支度を済ませていると、玄関からなるの声が聞こえた。 まさか、また先に行くつもりなのか? 「なる!途中まででもいいから車に乗っていけ」 そう声をかけたが、返事がない。 ドアから顔を出してみると、物音ひとつしなかった。 もう出たあとか…。 なると一緒の朝は、いつも賑やかだな。 そう思いながら、クスクス笑ってしまった。 しばらくソファーでゆっくりした後、俺も家を出ようと玄関へ。 歩いて行くと、そこに何か転がっているのが見えた。 近づいてみると、それはなるの携帯。 その携帯を手にとり、俺は苦笑した。 どうしてこうも見事に抜けてるんだろうな?…しょうがない。持っていってやるか。 なるの携帯をスーツのポケットにしまった後、俺は家を後にし車で会社に向かった。
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